『ワンルームエンジェル』は祥伝社のonBLUEで2019年に配信された
2023年秋にTVドラマ化が話題のBLマンガ
30代のコンビニバイト幸紀は、チンピラに刺され重傷
薄れていく意識のなかで、真っ白い羽の美しい「天使」を見る
その後すっかり完治して帰宅すると、そこにはあの天使がいた
記憶もなく、飛べないというので天使をしばらく家に置くことに
この同居生活が、幸紀の心にある感情を芽ばえさせる
この記事ではこのドラマの”天使”について解説します
結論から言うと、天使は天使ではありません
ではなにかというと、一番近いのは、『幽霊』
どういうことか解説します
天使が現れたときは、主人公の幸紀が刺されて意識がはっきりしていなかったとき
バイトしていたコンビニの店長が、事件現場に来て『こりゃあもうダメだ』と言っていました
これが実は伏線
だれもが刺された幸紀の出血がひどいのだと思っていましたが
ダメなのは幸紀のことではなかったのです
この場にもう一人ケガ人がいたのです
そのケガ人は高科天志(たかしなたかし)という中学生
コンビニのあるビル(マンション)の上の階に住んでいる
そして、幸紀が刺されたコンビニの裏に飛び降りて即死
それが天使として幸紀の記憶に残っている
天使の記憶がないのは思い出したくないことだからと思われる
高科天志は中学ではカースト上位のA君にいろいろちょっかいを出されていた
いじめというよりは、A君が天志のことを好きだったのだと思われる
修学旅行先でA君は天志に酒を飲まそうとする
A君は冗談だと言って窓辺に腰掛けたら、手すりが壊れて落下し亡くなってしまう
しかし、天志がいじめられていた仕返しにA君を落としたのではないかと噂になる
世間の目は天志が犯人だとほぼ断定
A君の両親が高科家に抗議に来る事態に発展
それでついに天志は家から飛び降り自殺
落ちた場所がまさに刺された幸紀がいたコンビニの裏
実際に天使の姿は幸紀にしか見えていない
天使と幸紀が話をしているのは、ほかの人からすると
幸紀のひとりごとだと思われてしまう
しかし二人は天志とA君とのことを知って
天志がしんどい目にあったのならばその分遊びまくってやると
羽目を外しだすが、幸紀は天使が満足したら消えてしまうのだろうと思っていた
そしてその通り天使は消えてしまった
たしかに美少年の死んだ魂が成仏するまでの話であれば
BL要素はありませんが、それは作者のもう一つの作品がカギを握っています
止まり木というのは作者のデビュー作である『恋愛』という短編集の中の一つのタイトル
男が喧嘩で相手をボコボコにしていたら刺されたというストーリー
しかもそこに天使が現れて、救急車を呼んでくれるという
ワンルームエンジェルのもとになったお話
退院した男が家に戻るとその天使が訪ねてくる
羽にけがをして飛べず、天界に帰れないので
しばらく泊めてくれという
天使は羽を治すために効果があるのは人間の正の感情だという
うれしい・楽しい・気持ち良い・愛しいなどがそれ
それを聞いた男は『気持ちがよい』という正の感情なら
セックスで感じられると言い、天使(美少年)はそれにはどうすればよいかと応じてしまう
そんな関係が数週間続く二人だったが
羽が治った天使は天界に帰ると飛んで行ってしまう
しかし、まだ回復が不十分だと戻ってきてしまったところで終わり
こちらの『止まり木』の要素が入っていれば完全BLですね
ワンルームエンジェルの天使は何者?正体と登場した経緯についてもネタバレ解説!という記事でした
天使は天使ではなくて、と飛び降り自殺した中学生の成仏できない状態でした
しかしワンルームエンジェルは原作ではBL要素は何もないお話
BL要素はどこになるかというと、ワンルームエンジェルのもとになった
止まり木という2014年の作品
天使の羽の治療のために天使(男の子)と男がセックスするという話
こちらの要素が出てくるといきなりハードBL
どうなるかはドラマでチェック
気になる人は、原作マンガを電子書籍で読んでみましょう
止まり木も電子書籍で読めますよ
ワンルームエンジェルの原作マンガをお得に読む方法!