2010年に角川書店より新装版のコミックス、2011年には文庫版が発売
2011年、スタジオジブリ制作のアニメ映画版が公開
しかしジブリでは登場人物の名前など設定に大きな変化が加えられている
マンガでのあらすじ
10年前に乗った船が遭難し、行方不明となった船乗りの父と、仕事のためにアメリカに渡ったカメラマンの母を持つ女子高生の松崎海(メル)が主人公
海はコクリコ荘という下宿を事実上切り盛りしている
海たちが通う港南学園では、新聞部部長の風間俊と生徒会長の水沼史郎が起こす騒動によって、生徒と教師が翻弄されていた
いつしか海は風間を擁護する声を上げるようになる。風間もまたひたむきな海にひかれ、2人は交際を始める。
海と風間の父親が同一人物と聞いた風間は、父のことを隠し海に別れを告げる
海も祖父から海と風間の父親が同一人物だと聞かされ、風間に真偽を確かめる
海と風間が異母兄妹であるという噂が学校内で広まってしまい、海は精神的に追い詰められる。
娘の様子を見かねた母の虹江は真相を海に話す
この記事はコクリコ坂からのストーリーや俊の出生の真相ではなく
なぜ海がメルと呼ばれるのかについての解説です
ジブリ映画の中でも「メル」というあだ名で呼ばれるシーンがあるけれど
映画の中ではその由来は触れられていないので疑問に思った人も多いでしょう
その理由について説明します
海をフランス語に訳すと、メール (mer)
友人からはメールがつまってメルと呼ばれているというのが真相
フランス語で海を意味する言葉はmer(メール)、océan(オセアン)、la mer(ラメール)の3つ
でもフランス語でも通常では海は『Océan』
もちろん英語のOceanと同じ語源
ではなぜメールが採用されたのでしょう
原作では海の自宅に下宿する獣医の卵でフルネームは北見北斗
海のあこがれている男性だった
海と俊の恋愛を描くうえで話をシンプルにするために設定変更されたと思われる
ジブリ映画ではコクリコ荘に下宿している女医
どちらにしてもインテリではあるので、このどちらかの『ラ・メール』の引用でしょう
1.シャンソンの代表的楽曲でシャルル・トレネの楽曲
2.クロード・ドビュッシーの管弦楽曲『海』の原題。
シャンソン由来の確率が高いと思われます
*黄色いポロシャツの女性が北斗美樹です
1960年代以前には世界の文化の中心はフランス・パリでした
フランスが最先端でかっこいいとされていた時代
コクリコもカルチェラタンもフランス語です
こちらも解説します
劇中では風間俊が編集長を務める学内新聞の名前として
そして文化部部室があつまる部室棟の建物名として使われています
カルチエ・ラタン(フランス語: Quartier latin)は、パリの地名
パリ大学をはじめ、名門高等教育機関が集中しており、昔から学生街として有名
1960年代には反体制学生運動の中心地であった
タイトルの「コクリコ」は、フランス語でヒナゲシ
原作者の佐山哲郎は元々歌人で、与謝野晶子の短歌「ああ皐月仏蘭西の野は火の色す君も雛罌粟(コクリコ)われも雛罌粟(コクリコ)」(歌集『夏より秋へ』所収)から取ったとされる
また、コクリコ坂の由来とされる洋食屋さんがありました
名称 | コクリコ |
住所 | 東京都文京区大塚1丁目10−14 音羽フジハイム |
連絡先 | 03-3945-6761 |
最寄り駅 | 護国寺駅 |
コクリコ坂からの松崎海はなぜメルと呼ばれる?名前の由来やコクリコ荘下宿人の北斗が名付け親なのかもという記事でした
1963年の話なので世界の文化の中心はパリ
フランス語がかっこいいという時代でした
海をフランス語に訳すと、メール (mer)
友人からはメールがつまってメルと呼ばれていました
原作には北斗がラ・メールについて言及するくだりもありますのでチェックしてみるのもよいのではないでしょうか
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