コクリコ坂からは『なかよし』(講談社)にて1980年に連載のマンガ
2010年に角川書店より新装版のコミックス、2011年には文庫版が発売
2011年、スタジオジブリ制作のアニメ映画版が公開
しかしジブリでは登場人物の名前など設定に大きな変化が加えられている
マンガでのあらすじ
10年前に乗った船が遭難し、行方不明となった船乗りの父と、仕事のためにアメリカに渡ったカメラマンの母を持つ松崎海(メル)が主人公
海たちが通う港南学園では、新聞部部長の風間俊と生徒会長の水沼史郎が起こす騒動によって、生徒と教師が翻弄されていた
いつしか海は風間を擁護する声を上げるようになる。風間もまたひたむきな海にひかれ、2人は交際を始める。
海と風間の父親が同一人物と聞いた風間は、父のことを隠し海に別れを告げる
海も祖父から海と風間の父親が同一人物だと聞かされ、風間に真偽を確かめる
海と風間が異母兄妹であるという噂が学校内で広まってしまい、海は精神的に追い詰められる。
娘の様子を見かねた母の虹江は真相を海に話す
この真相について映画を見たけどよくわからなかったという人も多いので
この記事で解説します
戸籍上は兄弟だが実際には全くの他人
どういうことかというと第2次世界大戦が関係しています
舞台は1963年(昭和38年)です
第2次世界大戦は1945年8月15日に日本が降伏
1963年は終戦後18年なので、海と風間俊の誕生は終戦直後
詳しく解説します
沢村と立花と小野寺と風間の関係についてです
相関図
海の父の沢村と俊の父は海軍軍人時代の親友
俊の養父と沢村は船乗り仲間
俊の実父である立花は終戦後の引き揚げ船の事故で亡くなった
母親は出産時に亡くなっており、俊は両親が亡くなってしまった
親戚に引き取られるのが普通だが、親戚は原爆の被害にあい死亡
そこで海の父の沢村は自分の子供として届けを出し、自分の実子として戸籍をとった
しかし、当時海を身ごもったばかりの両親にも俊を育てる余裕は無く、父の船乗り仲間である子供を亡くしたばかりの風間に養子縁組
しかし沢村も朝鮮戦争(北朝鮮と韓国の戦争で2023年現在も休戦中であり終戦はしていない)で機雷にふれて亡くなってしまう
唯一事情を知る海の母はアメリカに住んでいて連絡が取れず(1963年ですから連絡手段は手紙くらいです)事情が分からない海と俊は実の兄妹ではないかと思い翻弄されていました
ただ婚姻届けを出しただけでは受理されません
役所で差し戻されます
実際に沢村と俊の間に血縁関係がないことを証明し
沢村の実子となっている戸籍を変更しなければなりません
しかし年代的に昭和の中盤、昭和40年代なので
DNA鑑定はまだ一般的ではなく厳しい
事情があって虚偽の出生届を出したのだと家庭裁判所に申し立てをすれば
戸籍訂正の許可を得て、戸籍を訂正することができる可能性も。
とにかく俊の戸籍訂正が条件
フィクションの話なのでそこまで掘り下げなくてもよいのかもしれませんが
コクリコ坂からの松崎海(メル)と風間俊は兄妹じゃない?その後結婚できるかについてもという記事でした
1963年の横浜の高校生の話なので
出生時にはまだ終戦直後という時代
戦争の影響で亡くなっている人が多いので
俊もそこに翻弄されていたのだということでした
さらに知りたい人は原作マンガをチェックしてみるのもよいのではないでしょうか
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