BLUE GIANT は
ビッグコミックに2013年から2016まで連載されたマンガ
ジャズに心を打たれサックスを始めた少年が主人公
高校卒業後、仙台から上京し
日本最高峰のジャズクラブ『SO BLUE』出演を目指すストーリー
2023年にアニメ映画がロードショー
もちろん、JAZZですので、既存の曲を多く演奏していきます
そんな劇中に出てくる楽曲をまとめて紹介
まずは、主な登場楽曲を表にしていきます
曲名 | オリジナルの演奏者 |
ザ・リトル・ジャイアント | ジョニー・グリフィンのアルバム |
モーメント・ノーティス | ジョン・コルトレーン |
イパネマの娘 | トム・ジョビン |
チュニジアの夜 | ディジー・ガレスピー/フランク・パパレリ |
モーニン | アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズ |
カウント・ダウン | ジョン・コルトレーン |
チェロキー | クリフォード・ブラウン |
タイム・ワズ | ジョン・コルトレーン |
処女航海 | ハービー・ハンコック |
フライウィズザウインド | マッコイ・タイナー |
アバロン | ベニー・グッドマン |
ニュークスフェイドアウェイ | ソニー・ロリンズ |
インプレッションズ | ジョン・コルトレーン |
ブルースウォーク | デクスター |
ワッツニュー | デクスター |
サックスを手にして間もない主人公の宮本大が、ヘッドホンステレオで聴いていたアルバムがジョニー・グリフィンの『リトル・ジャイアント』
大が日々練習場所にしていた広瀬川の土手や、オニ坂のトンネルで耳で聞いたままコピーして吹こうという練習していました
ジョニー・グリフィンは太い音を炸裂させながら超絶スピードでプレイするスタイルで、ニックネームは“リトル・ジャイアント”
大の目指しているスタイルは、この“リトル・ジャイアント”なのでしょう
バイト先のガソリンスタンドで『なんかジャズの曲歌ってよ』と言われて歌いだした曲
結局、『分かんない、もういいや』とすぐに中断されてしまいますが
この曲はジョン・コルトレーンが作曲したナンバー
コルトレーンのブルーノート・レーベルで唯一のリーダー・アルバムとなった『ブルー・トレイン』に収録されています
花火大会のときに、宮本大が思いを寄せる同級生の三浦舞にiPodに入っていたこの曲を聞かせるシーンもありました
JAZZのセッションでは定番のボサノバのボーカル曲
宮本大が初めて参加して、音が大きいと注意されたセッションのときに、演奏した曲
ブラジルのアントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビン)が1962年に発表した
JAZZ BAR『Bird』の店主の川西が、由井と宮本大を引き合わせたときに、由井と大がセッションした曲で、こちらもJAZZのスタンダード・ナンバー
1942年にトランペットのディジー・ガレスピーと、ピアニストのフランク・パパレリとの共作で発表した曲
バド・パウエルのバージョンでどうぞ(Birdという店名もアルトサックス奏者のチャーリー・パーカーの愛称、Birdに由来しています)
JAZZ BAR Birdという店名もアルトサックス奏者のチャーリー・パーカーの愛称、Birdに由来しています
バイト先のガソリンスタンドの店長と釣りに行ったときに、宮本大が口笛で吹いていた曲
魚が逃げるからやめろと言われますが、クマが来るかもしれないからと、結局、続けます
この曲もJAZZセッションでは演奏されることが多い
英語表記では『 Moanin’ 』
ドラマーのアート・ブレイキーがジャズ・メッセンジャーズ名義で1958年に発表したアルバム『 Moanin’ 』の1曲目に収録されているボビー・ティモンズが作曲した楽曲
学園祭で、宮本大がサックスのソロで演奏した曲
オリジナルはジョン・コルトレーン
この曲が収められているアルバム『ジャイアント・ステップス』(1959年録音)はジャズ・ファンは避けて通れない名盤中の名盤
宮本大はこの曲に続いて、校歌のジャズアレンジを、音楽の黒木先生と演奏
このときの宮本大は、ソニー・ロリンズ風のモヒカンでした
宮本大が、JAZZ Bar Bird で、2回めに参加したセッションで演奏した曲
「チェロキー」も多くのジャズ・ミュージシャンが取り上げている、スタンダード・ナンバー
名演と言われるのは、トランペットのクリフォード・ブラウンとドラムのマックス・ローチのアルバム『スタディ・イン・ブラウン』でのチェロキー
1回目に参加したセッションでは音が大きすぎると酷評された大でしたが、その後バークリー音楽院出身の音楽講師、由井のところでレッスンを受け、見事にリベンジ成功
以前に大のことを酷評したおじさんは1曲聞いて『ギャフン』と言って帰っていった
高校卒業後は上京したいと家族に伝えた大は、父の務める閉店後のスーパーで家族の前で演奏することになる
その時の曲がジョン・コルトレーンの初リーダー・アルバム『コルトレーン』(1957年)収録のスタンダード「タイム・ワズ」
妹の彩花は、演奏を聞いて、大はもう帰ってこないと悟ります
上京した宮本大が、隅田川の橋の上で練習していると、
川を通る屋形船からリクエストが入る
その時の曲がこの、ハービー・ハンコックの処女航海(MAIDEN VOYAGE)
ハービー・ハンコックは、JAZZだけでなくフュージョンや、ヒップホップまで守備範囲とする偉人
マイルス・デイヴィスのグループ在籍中に発表したリーダー・アルバムの1枚が『処女航海』
演奏した宮本大の足元に、船からギャラが投げられ
初めてのギャラだと大は涙を流します
大とピアノの雪祈の練習に、初心者の玉田が練習限定のドラムとして参加した時に演奏した曲
ピアニストの曲なので、ピアノの雪祈の選曲だったのは納得
70年代のジャズ喫茶の定番曲の一つ
クラシック調のイントロから一転、ビリー・コブハム(ドラム)が叩き出す強烈なビート
縦横無尽なピアノ
文句なく、名演、名曲です
宮本大が“飛び入りOK”の看板を見て入ったジャズ・バー「ズート」でのセッションで演奏した曲
常識はずれのロングトーンを吹いて、観客をびっくりさせる
結果、店からは怒られましたが、でも、武器だ、と手応えを感じます
この「アバロン」はヴィンセント・ローズの曲ですが
ヒットさせたのはクラリネットのベニー・グッドマン
“スウィングの王様”と言われ、映画『ベニイ・グッドマン物語』にもなっています
大、雪祈、玉田のトリオ『ジャス』の初ライブ、Jazz House Seven Spotでの一曲目
客は、常連3人だけでしたが、この曲が終わったところで、フライヤーを見てやってきた若いサラリーマンに大が気づく
結果、この日の観客は皆大たちに圧倒され、ライブハウスも次回のライブを約束します
大は高校時代、学園祭でロリンズの髪型を真似してステージに立ったこともあるほどのファン
「ニュークス・フェイドアウェイ」は1950年代前半にレコーディングした初のリーダー・アルバム『ソニー・ロリンズ・ウィズ・ザ・モダン・ジャズ・カルテット』に収録
大、雪祈、玉田のトリオ『ジャス』のライブに、ジャズギタリストで、自身のライブメンバーに雪祈を起用したこともある川喜田元(かわきたもと)が飛び入りした際に、川喜田が希望した曲
ギタリストである彼が、あえてテナーサックスのジョン・コルトレーンの曲を選ぶあたり、本気度がわかると雪祈がつぶやいていました
川喜田は、ギターを持ってステージに上るときに、『負けに行ってくる』と言っていたのが象徴的です
ジャスのオリジナル曲を作曲しようと雪祈がピアノに向かう中で弾いていた曲
しゃがれ声のブルース・ロックシンガー、トム・ウェイツの曲
ロックの殿堂入りアーティストですね
大は雪祈の演奏するこの曲を『ずっと聞いていたい』とつぶやいていました
葛飾ジャズフェスの打ち合わせで宮本大が出会った、元アルトサックスプレイヤーのおじいさんとの話の中ででてきたテナー・サックスプレイヤー
彼はデクスター・ゴードンとベルギーでセッションしたことがあると言う
何の曲を演ったんですか?と大が何曲か列挙します
列挙した曲は3つ
『ブルースウォーク』
『チュニジア』(”チュニジアの夜”のことです)
『ワッツニュー』
しかし、おじいさんはよく覚えていないけれど、だいたいそのあたりは演奏したんじゃないかな?とはっきりしませんでした
ブルーノートから、BLUE GIANTの2枚組CD、コンピレーション・アルバムが発売されています
タイトルはBLUE GIANT×BLUE NOTE
収録曲を紹介します
DISC1:Originals
1・モーメンツ・ノーティス/ジョン・コルトレーン
2・シスター・セイディ/ホレス・シルヴァー
3・ウィ・シックス/ポール・チェンバース
4・ウォーターメロン・マン/ハービー・ハンコック
5・ザ・サイドワインダー/リー・モーガン
6・ラウンド・ミッドナイト/セロニアス・モンク
7・ブルース・オン・ザ・コーナー/マッコイ・タイナー
8・バグス・グルーヴ/ミルト・ジャクソン
9・リカード・ボサノバ/ハンク・モブレー
10・ミッドナイト・ブルー/ケニー・バレル
11・チーズ・ケイク/デクスター・ゴードン
DISC2:Standard
1・今宵の君は/ジョニー・グリフィン
2・チェロキー/クリフォード・ブラウン
3・朝日のようにさわやかに/ソニー・ロリンズ
4・ラヴ・フォー・セール/キャノンボール・アダレイ&マイルス・デイヴィス
5・イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド/マイルス・デイヴィス
6・カム・レイン・オア・カム・シャイン/アート・ブレイキー&ザ ・ジャズ・メッセンジャーズ
7・ウィズ・ア・ソング・イン・マイ・ハート/ソニー・クラーク
8・恋人よ我に帰れ/ドナルド・バード
9・ス・ワンダフル/ユタ・ヒップ
10・チュニジアの夜/バド・パウエル
これまでにでてきた曲、いくつか収録されています
今回はマンガのBLUE GIANT に登場する楽曲について解説していきました
BLUE NOTEレーベルの曲中心です
実際にコンピレーション・アルバム(CD)もあります
関連のライブも企画されています
今後、アニメ映画もありますし、更に盛り上がってくる可能性も
JAZZブーム、来ますかね
まずはJAZZのリスナーが増えてくれれば、と期待します
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BLUE GIANTの映画での声優についてはこちら
→BLUE GIANTのアニメ声優は下手でひどい?宮本大や澤部雪祈のセリフが棒読み?