東京リベンジャーズは、週刊少年マガジン連載中の漫画『東京卍リベンジャーズ』を原作とするアニメと映画
タイムリープして、過去に戻り、現在を変えるというところは、『時をかける少女』や、『トドメの接吻』と類似ですが『代紋TAKE2』の不良少年版の要素もあります
今回はそのストーリーに登場するバイクについて(原作漫画ですでにバイクの機種は決められている)
過去は2005年の設定なのですが、なんだか古いバイクばっかり
バイクだけ見ていると80年代それも初期なんじゃないかと思って当然のラインナップ
というおかしな状況について解説していきます
登場人物とその愛用バイクについて(実写版パート2で初登場するキャラクターはまだ演ずる俳優未決定です)
役名・実写版役者名 | バイク・生産年 |
花垣 武道(北村匠海) | ホンダ・ホークCB250T(1977-1980) |
林田春樹(堀家一希) | ホンダ・CBX400F(1981-1984) |
羽宮一虎 | カワサキ・KH400(1975-1980) |
佐野 万次郎(吉沢亮) | ホンダ・ホークCB250T(1977-1980) |
龍宮寺 堅(山田裕貴) | カワサキ・ゼファー400(1989-1996) |
馬地圭介 | スズキ・GSX250E(1980-1982) |
三ツ矢隆(眞栄田郷敦) | スズキ・GSX400FSインパルス(1982-1986) |
乾青宗 | ヤマハRZ350(1981-1983) |
黒川イザナ | ホンダ・CBR400F(1983-1986) |
林良平 | カワサキ・Z400FX(1979-1982) |
しかし、関連Tweetがこちら
ということで各バイクを一つ一つ確認していきます
マイキー(佐野万次郎)のバイクで、マイキーからタケミチに贈られたバイクも同じ
通称バブと呼ばれ、その排気音が名前の由来
一時は不人気だったのですが、東京リベンジャーズの影響でとんでも無い高値になっています
CB250Tの外観は、丸っこいタンク、向こうが見えるくらいのスカスカなエンジンといった250ならではの華奢(きゃしゃ)なところが主な特徴
この絵では、華奢な感じはなくて、とても250には見えない
もしマフラーが4本出しだったら雰囲気はCB650とか、Z2に近い
妙にヘッドライトが小さく見えるのもNGポイントでしょう
東京リベンジャーズ以前から旧車ブームを牽引しているモデル
林田春樹の使用バイクですが、その他ではこんな漫画で出てきます
『あいつとララバイ』走り屋ガール皆川るみ子
『ふたり鷹』東条鷹
『ハイティーン・ブギ』(実写版)藤丸翔
『湘南爆走族』メインキャラのバイクではないですが、よく登場します
『特効の拓』滝沢 ジュンジ
『湘南純愛組』弾間龍二などなど、他にも多数です
こちらも、この絵ではCBX400Fではないですね
タンクの形状が違いますし、集合管につけかえているんでしょうか?左側に一本出ているはずのマフラーがありません
シートの形状はそれっぽいんですけれど、ツメが甘い感じですね
羽宮一虎のバイクです
通称ケッチと呼ばれるこのバイクは、現在60代の人ならリアルタイム
さてこのKHとされている絵ですが、これもなんだかなあ…
KHの特徴は細いタンクなんですが、普通になっちゃっています
タイヤも前後同じ直径のハズなんですが、絵はちがいますよね
マフラーの出し方はこの通りなんですけれど、なんかツメが甘いです
ドラケンのバイクで有名ですが、他のバイクが出てくる漫画でもよく出てきます
生産年数も長くて、生産台数も約8万台と桁違いです
絵を見ると、実物に比べ不自然に寸詰まりなタンク!
シートも、後ろのシートは一段高くなっているのだが、絵ではフラットなかんじ
サイドカバーの形状も違うし、これ、どうなんでしょう?
馬地圭介のバイクで、通称はゴキ
生産数は約1万1千台
実写映画第一弾ではまだ出て来ないキャラクターなので、パート2に期待です
こちらもタンクの形状が違います
バイクのタンクは全部同じ形状で描いているようですね
エンジンも妙に横長になっているし、変な感じです
三ツ矢隆(眞栄田郷敦)のバイクがこれです
インパルス!このネーミングいいですね
はい、こちらもタンクの形状が違いますね
車長も妙に短くなっています
細かい部分は写真を見て描いた感じなんですが、バランスがおかしいです
乾青宗のバイク 実写版映画ではパート2からの登場でしょう
ナナハンキラーと言われ、ヤマハはレースマシンをそのまま市販車にしたと話題になりました
とにかく当時最高に速かったです
暴走族というよりは、走り屋さん御用達のイメージです
さて、絵での再現性ですが、これもバランスが変です
タンクの位置はこんなに高くないし、ホークもこんなに長くない
ホイールの形状もちょっと違いますね
天竺 総長の黒川イザナのバイクは、東京リベンジャーズでは比較的新しめのCBR400F
それでも、お父様世代のバイクなんですね
このCBRはやっとタンクの特徴がわかる描写です
できればライトの形状がわかるカットにすればよかったんですが(CBRは角型ヘッドライト)
マフラーはどこに行ったんでしょう?集合管ですかね?
テールの形状も違いますし、フロントタイヤにハーレークラシックのようなカバーがかかっていて気持ち悪い
やっぱりなんかイケてない感じです
実写映画第2弾に出演が待たれる林良平のバイク
良平(ぺーやん)は参番隊副隊長でアホだけどケンカはバカ強いキャラですね
まず、エンジン部分の描写がエンジンが曲がって取り付いているみたいで変
FXは7本スポークのキャストホイールなので、形状が違う
マフラーは集合菅のようですが、だったら排気は右から出るんじゃないでしょうか
やっぱりなんか違和感がある感じですね
和久井健(作者)が学生時代に読んでいた漫画は
疾風伝説・特攻の拓(1991-1997)・湘南純愛組(1990-1996)
これらの漫画では、登場するバイクはかなり精巧に描写されていました
これまで述べてきたように東京リべンジャーズではバイクの描写がいい加減な感じ
それだったら、いっそ、なんのバイクなのかを取り上げなければいいのにと思いますが、そこは昔読んでいた漫画を踏襲して、あえて形式名を出したいのでしょう
実写映画では、本物のバイクが出てくるので描写は問題ないのですが、一部漫画の設定と年式や
仕様が違うんじゃないかといった声もあります
今回は『東京リべンジャーズ』に登場するバイクが、絵が下手でデザインがダサいしひどいという指摘が多く有ることについて掘り下げてみました
一応資料画像を見て描いているようなのですが、アシスタントさんがあまりバイクを知らなくてポイントがわからないのではないか?というのがひとつ
時間がかかるので精巧に描こうという気が無い?というのもひとつ
ついでに言えば2005年が舞台でこのバイクのラインナップはありえないです
バイクマニアの人達は気になるけれど、作者はあまり気にしていないのでしょうか?
その辺は笑い飛ばして、作品を楽しみましょうか
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