時をかける少女はこれまでに何度も映画化、ドラマ化されています。
このお話が最初に映像化されたのは、1972年のNHKのドラマでした
1983年には角川映画で原田知世主演の映画化となり大ブレイクしました。
その後何回かの映像化を経て、2006年の細田守監督でのアニメ化となります
今回は、映画の時をかける少女の細田守アニメ版と原田知世実写版の違いです
ネタバレを含みますので、映画を先に見たほうがいいかもしれません
今回は映画の時をかける少女の細田守アニメ版と原田知世主演実写版との比較です
相違点 | 原田知世実写版 | 細田守アニメ版 |
主人公 | 尾道の中学三年生、芳山和子 | 東京の高校2年生、紺野真琴 |
タイムリープの方法 | ラベンダーの香りを嗅ぐ | クルミ型装置を使う |
相手役の少年 | 2660年からラベンダーを求めてやって来た | 絵を見るために未来からやってきた |
こんな感じです。一つ一つ解説していきます
実写版:尾道の中学三年生の芳山和子
アニメ版:東京の高校2年生の紺野真琴(芳山和子の姪)
つまり姪にタイムリープ体験は引き継がれている的な話になっています。
というと芳山和子はタイムリープができる事、タイムリープをして体験したことをおぼえていて、姪に話したことがあるのかと思うかもしれませんが、芳山和子はその時の記憶をなくしています。
実写版:主人公の芳山和子がラベンダーの香りを嗅ぐと、タイムリープします。
回数の制限など設定はありません。
アニメ版:主人公の紺野真琴はクルミ型タイムリープ装置を割ったあとに戻りたい時間を念じ走ってジャンプするとタイムリープします。
タイムリープできる残りの回数は数字で表示されます。
劇中の真琴のタイムリープ回数から推測すると、タイムリープできる数は30回程度と思われます
実写版:2660年から来た深町一夫
アニメ版:来た時代は不明で間宮千昭
この二人、過去にタイムリープして来た目的が違います。
実写版の深町一夫という人は未来では採取できなくなったラベンダーを得るために、この時代にやってきたという設定です。
最終的に未来に帰ったあと、彼の記憶は関係者全部から消されていますが、最後に彼は、和に“いつか再び別の人間として現れて再会する”と言い残して行き、この記憶だけはうっすらと和子の心の底に残っているという設定でした。
この伏線回収を期待した人もいたでしょうが、それはなされませんでした。
アニメ版の、間宮千昭はこの時代の、この季節の、この場所にしか所在の確認できない絵を見るために未来からやってきたという設定です。
そして、記憶を消さずに未来に帰っていきます
彼が見に来たという絵は、叔母の和子が修復作業中の絵でした。
結局、絵を見れずに未来に帰っていくのですが、未来でも見れるようにするとヒロインの真琴は約束します。
これ、伏線なのか?今後を期待しましょう
もちろんこういった類似の設定はあります。
類似点 | 原田知世実写版 | 細田守アニメ版 |
ラブストーリー | 少年は“いつか再び別の人間として現れて再会する”と言い残して消える | 少年は”未来で待ってる”と言い残して消える。 |
タイムリープするきっかけ | 理科実験室で気絶する | 理科準備室で気絶する |
交通事故でタイムリープ | 同級生と交通事故に巻き込まれた時 | 自転車で踏切に突っ込んだ時 |
こちらも解説していきます
どちらもヒロインが、未来から来た男性に惹かれるという話ではあります
実写版は、お互い意識しているんだろうな、という程度で、青春というよりはSF色が強く、なかったことになって終わってしまう余韻というか、すっきりしない感じになっています。今だったら、続編で伏線回収なんでしょうけれど、それはなされていないですね。
アニメ版は、タイムリープを日常的に使ってカラオケを長時間続けてみたり、告白されたり、それを取り消そうとタイムリープしたりと青春ラブストーリーな感じになっています。
最後は、未来へ帰る間宮の ”未来で待ってる”に対して、真琴は”すぐ行く、走っていく”と答えています。
記憶は消されませんので、そのままいつ再開するのかの伏線を期待しますね。
実写版は、理科実験室でラベンダーの匂いをかいで気絶してからタイムリープができるようになります
アニメ版では、理科準備室で不審な人影を目撃して気づいたら倒れていた
理科室という設定は踏襲しているということですね。
でもラベンダーの設定はアニメ版ではなくなっていました。
実写版では同級生と交通事故に巻き込まれそうになった瞬間、前日の朝にタイムリープします。
アニメ版では、自転車のブレーキが壊れて踏切に突っ込みそうになったときにタイムリープします。
アニメ版でも危機一髪でタイムリープで助かるというところがストーリーとしてほしかったんでしょうね
主人公がアイドルというか、若手注目女優です
原田知世は角川大型新人募集オーディション出身で、当時15歳
鳴り物入りの主演第一弾映画がこの時をかける少女でした。
アニメ版の声優は仲里依紗です。
こちらも小学館主催のモデルオーディション出身で当時は16歳
多くのCMに出演していて、次にブレイクする若手女優と評判でした
このお話は若手注目女優の売出しにちょうどいい題材なんでしょう
そして、どちらの映画も角川系列の映画でした
今回は時をかける少女の、1983年の原田知世主演実写版と2006年のアニメ版の違いについてでした。
実写版の20年後のストーリーであり、設定もかなり違う事がわかると思います。
実写版世代の人はアニメを見て、モヤモヤすると思いますので、この記事で解決していただければ。